坂田家の日常



全くもって話の主旨が変わりつつある。



何故そういう結論に至った。



「あ、もうここでいい」



地味に駅の近くまで来ちゃったし……。



「じゃあね、尚斗君!!」

「………あぁ」

「また連絡するから!!」

「…………」



兄貴や姉貴、そして雨宮奏世といい……。



強引な人はどうも苦手だ。



「……帰ろ」



―――どうも俺には、平和な普通の日常というものが訪れないみたいだ。





「尚斗!!雨宮奏世ってお前の女なのか!?」

「…………」



家に帰ると、リビングには風呂上がりのビールを飲む兄貴。



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