坂田家の日常



その日は、本当に珍しい、正月以来じゃないかってほど家族全員が揃ってた。



日曜日だから学校もないし、親父は仕事も休みで、まだ昼だから姉貴もいて。



そんな中、最近よく家にいるようになった兄貴。



全員がリビングにいたその時に、まさかの発言。



「は……?」



俺の反応は正しかったと思う。



誰もが急に結婚するとか言い出したら、意味わかんねぇって反応するだろう、普通は。



だけどその反応を見せたのは俺と菜緒子と尚也だけだった。



この家族は普通じゃないと、改めて思い知らされる。




だから……―――


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