先生とシンデレラ
羅々が出て行った後、さっきまで羅々がいた机をじっと見ていると。

優希が視界の隅に写った。



「…今日はめずらしく口挟んで来なかったね」

少し皮肉を交えて言うと。

「先生が長谷川の事考えて言ってるのが分かったんで。」

「…」

「あんな顔色されて大丈夫って言われても。…まぁ、言い方はどうかと思いますけど?」

「…あーやって強く言わないと、羅々は引き下がらないでしょ。責任感が強いから。」

優希は、ははっ、と笑う。

それから急に表情を変えて。

「…でもその原因作ったのは先生だろ?」
と言った。




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