先生とシンデレラ
私がそれから練習に行く事を許されたのは三日後だった。

三浦君は、部活の関係とかで一緒の時間にくる事が出来なかった。

先生と二人っきりになるのが気まずかった私は、三浦君を待ってます、と言ったけど先生はさらに深いそうな顔で、三日間のブランクをどうやって埋める気なの、と言った。

…他でもない先生が原因じゃない。

そう思ったけど、それを口にするほど私も馬鹿じゃない。

だけど。

車の中に二人っきりの、この状況は耐えられたものじゃない。




「…」

先生は、当たり前だけど、前を見て無言で運転してて。

助手席の私は黙って窓の外を見ている。

外はもう、暗い。

窓の外を眺めてても、暗すぎて何も見えない。

仕方なく背もたれに持たれて先生を横目で確認する。



先生の顔も、暗くて見えない。
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