先生とシンデレラ
…また。

もういい加減慣れた。

また、からかわれただけ。


私が暫く固まっていた時。

先生は、
「…所で。」
と呟いた。

「先生に何か話す事あったんじゃないの。」

…あ。

そうだった。

そっちが本題だった。

私は一言、はい、と返事をして、あの近すぎる椅子を少し離して腰掛けて話し出した。




華ちゃんの想い。
華ちゃんはミスコンに出たがっていたという事。
演技だと言っていたけどきっとそれは本気だったという事。
でも私に譲ってくれたという事。

そして。
それに関する私の想い。
ミスコンを本気でやりたくなったという事。
やるからには絶対に負けられないという事。

私の話に先生はただ黙って耳を傾けてくれた。

< 58 / 449 >

この作品をシェア

pagetop