蒼穹の誘惑
社長デスクに座り、みずきは山積みに置かれた契約書や報告書に目を通す。

通常は高宮に任せるが、如何せん彼がいないのだ。


(いつまで話してんのよっ!!高宮もさっさと流して切り上げればいいものを……)


苛立ちに、中々報告書に集中できない。

各部門の月締報告書や半導体工場の安全衛生に関する事故報告等重要な書類だというのに読む気がしない。

時間が経てば経つほど、みずきの中の不安が広がる。


そこへ----

沈黙を破るようにみずきのプライベート用のスマホが鳴り響いた。

ディスプレイを見れば、着信相手は浅野だった。

みずきは、はっとする。

そうだった----浅野とはデートの約束をしていたのだった。



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