恋合わせ -私じゃ…ダメなの?-
「ホラ、いっぱい溜まってくると“早く流さなきゃ”ってプレッシャーになるじゃん。だから少しだけ、あたしとチェンジして」


すると彼は微笑んで言った…、

「ありがとう…ございます」

…って。


「疲れたらあたしがチェンジしてあげるから、一人で全部やろうとしないでね」

あたしはこのとき“もう後には引けない”と思った。

そして“渋谷祐二のために何でもしてあげたい”と思った。


良樹との恋で傷ついたのは現実の出来事。

でも結局、恋で負った傷は、もっといい恋をすることでしか、その傷を治すことなんてできない、ってあたしは思う――――



それ以来、あたしは少しずつだけど、渋谷祐二に話しかけられるようになった。

でも、それでも彼のほうから話しかけてくることはその後もなかった。

だから彼と少しでも話がしたいと思えば、その度に勇気をふりしぼってあたしのほうから話しかけるしかなかった。

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