〜うちのバストの秘密〜
まぁ、いいや!
何にしろ、彼が席を譲ってくれたことは事実なんだし…
「ありがとうございました!」
少しドキドキしながらも大きめの声で彼にお礼を言って、
譲ってもらった席に座ろうとした瞬間…
バス内にいた人がほぼ一斉に、うちの方を向き、
それと同時に彼もこちらに視線だけ寄越し、
そして、うちのことを捕らえた…
一瞬顔を歪めると、
クルッと身体の向きを変えて、
再びこちらに向かって歩いて来た。