*心に咲くあの花の名前*【短】
だが、俺はそこに一つの
疑問が浮かんだ。


「学校は・・・?」

いつも私服だし、学校へ
行ってそうな気配も無い。


「・・・え、ぁっその・・・」


言葉を濁す彼女。

「ごめん・・・嫌なら・・・」

「・・・・・」


そのまま黙り込む俺たち。
また一つの疑問が脳内に浮かぶ。


「あ、あのさ・・・」

「・・・?」

「名前・・・聞いてい・・・?」


そう、名前をお互い知らなかった。

「あ、うん!いいですよっ」
「私は結城 未寿です」

「ミズ・・・?」

「はいっ未来の未に寿で・・・」

「俺は小野原 大広」
「大きいに広いでヒロな!」


お互いに名前を言い合う。

「ミズって呼んで下さい」

「じゃあ俺もヒロで!」
「ちなみに俺は中3の15歳」

「私は16歳の高校1年です」


・・・・・え?
俺の方が年下って事!?

全然分かんなかったー!!




外から見れば只の微笑ましい光景。
ミズが抱えている重みを知らなければ・・・。
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