いじわるな後輩くん×ツンデレな先輩

「ほらまた…倉科もバカだよね~」

「男ったらし」

丸聞こえ。でもいつもの事。

「ちょっと可愛いからとか調子のんなって話だよね」

「ブスブス~心はブッサイク~」

クラスの女子が笑ってた。


「お前ら」


-----?

それは確実に隣にいた倉科君が発した言葉だった。
クラスが一瞬静まり返る。


「ブスブス言ってるけどそう言ってるお前らの心は美人なの?」

急に何を言い出したのかと思った。

「…うちらが悪いのかよ!いこっ」

数名の女子が教室から出て行きクラスにざわめきが起こった。

「七海、大丈夫か?」

茫然と周りをみているあたしに倉科君は心配そうな顔して
話しかけてきた。


「あ、…ありがとうございました。その…」

< 89 / 187 >

この作品をシェア

pagetop