恋愛談義!
「ちぃちゃんが昔、俺の側にいてくれたように……俺も、側にいるよ。もう……離れない。いくらちぃちゃんが怒っても、側にいる。決めたんだ」
優しいぬくもり。手のひらの感覚。
突然、するどい針で胸を突かれたような、切ない痛みが全身を貫く。
もし体が自由に動くのなら
そんな戯言を言う井上礼央を押し倒して、裸にひんむいて
「そんなキレイゴト言って、あんただって男なくせに!」
と叫んだかもしれない。
けれど私の体は思うように動かず
ただ、愛おしげに私を寝かしつける井上礼央の手のひらのぬくもりに溺れて――
そのまま深い、暴力的なまでの眠気に引きずり込まれていた。