恋愛談義!
見慣れた顔を見て、上っていた血がさーっと降りてきて、全身に巡り始めるのがわかる。
あ、そうか、そうだった。井上礼央を部屋に上げてしまったんだ、と納得しつつも
お世話になったことは置いといて――
ひどく驚かされた分、死ぬほど腹が立った。
「なんであんた勝手に布団の中入ってるのよ!? 本当、心臓があやうく停止するところだったんだから!」
私に見つかったというのに、布団から出ようとしない井上礼央をビシッと指差す。
「だって布団一つしかないし……」
井上礼央はそう、かすれた声でささやいて、布団の中でうつぶせになりつつ、胸の下で腕を組み上体をそらした。