恋愛談義!

私、変だ。



変だ……。




目を閉じると、いろんな顔をした井上礼央が鮮やかに蘇ってくる。




たとえばそれは、カフェで見た、私を小ばかにしたような表情だったり

百貨店の催事場で見た、売り場を得意げに眺める表情だったり。



また、お客様に笑顔で接客する声とか

やたらうまい包丁さばきとか



キスするときの顔、とか

私の中に入ってこようとする直前の、欲望に濡れた瞳とか――









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