恋愛談義!
「近所の悪ガキになりたかったんですよ……」
懐かしむように、そう口にする彼。
今にも舌なめずりしそうで、ゾクゾクした。
にしても。悪がきになりたかったってどういうこと?
私に田んぼから突き飛ばされたかったということだろうか。
「やっぱり、御堂って変態なの?」
私の足の間に顔を近づける御堂の、短く刈り込んだ黒髪をつかみ、さらに引き寄せると
「――お嬢様のおっしゃるとおりです」
と、うめき声に似た返事が返ってきた。
変態の考えることはよくわからない。
だけど、嫌いじゃない。
end
「恋愛談義!」の加筆修正版を現在本家サイトで連載中です。
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