恋愛談義!
「で……」
高野さんが、ちらちらと『もう一人』に目線を向ける。
ヤツは私から紹介されるのをニコニコして待っていた。
そう、だよね。
一緒にいるんだから、紹介しなきゃ……。
ああ、やだやだ!
「高野バイヤー、こちらが今回一緒に催事に入ることになりました、井上です」
イヤイヤながら高野さんに井上を紹介した。
「井上礼央です。よろしくお願いいたします!」
高野バイヤーと名刺を交換して、にっこりとほほ笑む井上礼央。