恋愛談義!
と言っても、清潔感重視で、短くそろえた爪で井上礼央にダメージなんか与えられるはずがないのだけれど。
「――ちかこ」
「勝手に呼ぶな!」
「物事に意味なんて、いくらでも後付できるんだぜ。こんなふうに」
井上礼央はそう言って、頬を傾ける。
なんで、どうして?
「お前としたいよ。キス。なんでだろうな。ムカつくけどしたい。過去の俺を慰めたいのか、過去のお前を今でも好きなのかはわからないけど……」
そして唇が、重なった。