…TRIANGLE…
────「隼斗、入院だって?」
昼休み、俺の周りにバスケ部のメンバーが集まった。
朝礼で全国大会出場の報告をして一躍ヒーロー気分でいたけど、隼斗が学校を休んだことでヒーロー気分は朝礼で終わった。
「顧問から聞いた話じゃわかんねーよ。でも携帯繋がらないし、ヤバくないか……なあ、ナツ。隼斗いないと、俺たち勝てねーよ。しかも、全国レベルが相手になるんだからさ」
正直、俺も隼斗なしじゃ全然勝てる気がしない。勝負前に負けを認めるのも逃げてるみたいで嫌だな。どうせここまで来れたなら一試合でも多く勝ち進みたいけど、それはベストメンバーで望めるからこその話だ。
「とりあえず、病院行ってくるよ。様子見てくる」
この状況で、大丈夫、と言えるほど楽天家じゃない。
教室の隅にいた穂香と目が合った。
隼斗といたのを悔しいと嫉妬してから、どうやって穂香に声をかけたらいいのかわからない。
問題は俺自身の心境の変化。
穂香も誘うべきかもな……だけど、