…TRIANGLE…
『えー? 隼斗言ってたもん。美咲にも言っちゃったし、ナツ君が来てくれないと困る!』
「困るって……だから何の話だよ! それに美咲って誰だよ!」
クーラーの設定温度を一度下げながら答えると穂香は『美咲は私の友達だよー! ナツくん、何度も顔合わせてるし……』と泣きそうな声を出す。
多分、電話のむこう側で本気で涙目になってる。
「わかったよ、どうすればいい?」
『よかったぁ! じゃ、五時にいつものコンビニ集合ね! 美咲と美容院でヘアメイクと浴衣の着付けしてもらうから、楽しみにしててね』
「何を楽しみにすればいいんだ?」
『浴衣姿! 美咲絶対可愛いよ』
浴衣か……穂香の浴衣姿……。
ヤバい、何想像してんだよ、俺超キモい。
「五時でいいの?」
『うん。美咲がスゴい楽しみにしてるよ。私と隼斗も一緒だけどね』
「あ、そう。まだ俺眠いから。とりあえず、おやすみ」
『ちょっと! ナツく……!』