としサバ
「もうひとつだけ、聞いてもいい」
遠藤先生が保に尋ねた。
「は、はい」
「吉岡君は、どうしてデジカメで写真を撮ろうと思ったの」
「今野さんにデジカメで写真を撮って欲しい、と頼まれたからです」
「今野さんは自分の携帯で写真を撮っていたわね」
「今野さんは携帯で写真を撮る間、僕が皆に分からないように撮影して欲しいと言っていました。だから、僕は出来るだけ、こっそりと写真を撮っていたのです」
「と言うことは、今野さんは目立つようにして撮影していたの」
「そうです。撮影しているのが分かるように、派手に動き回っていました」
「今野さんは、囮だった訳か。そして、万一の事がある事を予め予期していた。だから、吉岡君にも撮影を依頼していた訳か」
「そうだと思います」
「大体、わかってきたわ。吉岡君、ありがとう。でも、嫌がらせは辛かったでしょう」
「すごく、辛かったです。今野さんがいなかったら、登校拒否か、自殺を考えたかもわかりません。僕らをこんなに苦しめた彼らを、僕は許せません・・・。うううっうっうっ」
そう言いながら、保はまた泣き出した。
遠藤先生が保に尋ねた。
「は、はい」
「吉岡君は、どうしてデジカメで写真を撮ろうと思ったの」
「今野さんにデジカメで写真を撮って欲しい、と頼まれたからです」
「今野さんは自分の携帯で写真を撮っていたわね」
「今野さんは携帯で写真を撮る間、僕が皆に分からないように撮影して欲しいと言っていました。だから、僕は出来るだけ、こっそりと写真を撮っていたのです」
「と言うことは、今野さんは目立つようにして撮影していたの」
「そうです。撮影しているのが分かるように、派手に動き回っていました」
「今野さんは、囮だった訳か。そして、万一の事がある事を予め予期していた。だから、吉岡君にも撮影を依頼していた訳か」
「そうだと思います」
「大体、わかってきたわ。吉岡君、ありがとう。でも、嫌がらせは辛かったでしょう」
「すごく、辛かったです。今野さんがいなかったら、登校拒否か、自殺を考えたかもわかりません。僕らをこんなに苦しめた彼らを、僕は許せません・・・。うううっうっうっ」
そう言いながら、保はまた泣き出した。