Secret Prince[短篇]






…怒らせちゃった?
でもでも!私が悪いの?


ちゃぽん、と口元まで
お湯につかり、涙を隠す。





「うぅー…」




結婚って幸せになるんじゃなかったっけ?大好きな人と毎日一緒に入れて、大好きな人を独り占めできる、私は勘違いしてたのかな?



小さな鳴き声。
それもまた木霊した。






…元はといえば、私が昨日寝ちゃったのが悪いのかな?





この時、私は今まで胸の中に秘めていた、いや、隠そうとしていたあの気持ちが一気に覚醒したかのように溢れ出していた。




…捨てられちゃう。
…嫌われちゃう。




過去の恋。
忘れてたあの感情。




「ゆ、じぃ…」




裕二も、同じ?
私のこと嫌いになった?




大きなお風呂の浴槽が、
とてつもなく広く感じて寂しくなった。
< 135 / 147 >

この作品をシェア

pagetop