Secret Prince[短篇]
「んっ…」
あ、れ…
私、どうしたんだっけ?
ぼーっとする頭。
視界には白い壁が写っていた。
「…梨華、起きた?」
「へっ?!」
突然耳元から聞こえた声。
それは確かに裕二の声で。
私は重い頭をゆっくりと横へと持っていく。
「ゆう?」
「ん?」
優しい顔で私を見る。
どうした?そういって私の頭を撫でてくれた。
なんて、私ここにいるの?
ベッドの上、だよね?
さっきまでお風呂場にいたはずなのに…
「風呂、長すぎ。」
「え、」
私の頭の下には裕二の腕。
つまり、腕枕状態。
そして至近距離に裕二の顔。
いわば添い寝状態だった。
「んな、入ってたらのぼせて当然だろーが。」
「…。」
だって、だってさ。
裕二が怒るから…
嫌いって言われたくなかったんだもん。
きゅっと目を閉じる。
流れ出しそうな涙を止めるために。