Secret Prince[短篇]
「……何処まで行くわけ?」
後ろを振り向きたくなくて、どんどん先に進んでいた私。
私が引っ張る形だった手を、裕二さんが逆に引く。
「あ…。ごめんなさい」
繋いでいた手を解く。
少し手が寂しく感じた。
目の前には綺麗な池。
何艘かのボートが浮かんでいた。
「…彼氏、じゃねぇよな」
「…?」
湖に目が奪われていたそのときに、裕二さんが口を開いた。
彼氏って…
望のこと?
「ち、違います。元…です。」
「……ふ~ん。」
少し間が開いた後、返事らしきものが返ってきた。