スパイ少女の恋愛!?

弥生


「どうしたの!?」

 ちなみに弥生っていうのは私の弟。

 三月生まれだから弥生。

 親はあくまでもいい加減な感じなのだ。

「どうしたの?って今日は姉ちゃんの誕生日だろ」

 それが何か関係あるの?

「関係あるの?じゃなくって姉ちゃんのためにみんな地方からも集まってくれたんだ。結構大変だったんだぜ」

 別に私、頼んでないんだけど。

「っていうか弥生。勝手な事しないでよねっ!」

 しかも私の部屋で!

 私疲れてるのっ!!

 それはあの隊長が早くから起こすからいけないんだけど。
                                     私が怒ってるのを見て固まっている親戚たち。 

「じゃ、じゃあ今日は近くのホテルに泊まるね。おやすみ」

 場の空気を読んでか、みんなゾロゾロと部屋を出ていく。

 もうっ、なんなのよ!

「姉ちゃん!なんでみんなが姉ちゃんのために来てくれたのに帰らすんだよ」

 弥生は私に対してすごく怒ってるようだ。

「だからさっき疲れたって言ったでしょ!!」

 同じ事言わせんじゃねえ!

 そう言うと弥生は少しひるんだ。 

「姉ちゃん。」

 あぁ? なに。

「本当に疲れてるのかもしれないけどそれ以前になんか今日変だよ? 平気?」

 それどういう意味? 喧嘩売ってんの?

「弥生、なんなの? 馬鹿にしてんの? 邪魔だから出てってよ!」

 部屋から追い出す時、一瞬だけ目線を合わせた。

 すごく寂しそうな目をしていた。

 気にしないふりをしたが、心が傷んだ。




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