Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
「だけど高藤、よくやってんな」
「……」
「お前の苛めにも耐えて」
「人聞き悪い」
「事実じゃねえか。やっぱり俺の見る目があったってことだな」
「……」
悔しいけどその通りだ。
「いい加減に『子猿』は止めたらどうだ」
「はん、ほっといてくれ。アイツは俺のもんだ。どう呼ぼうと俺の勝手だ」
何だろ、誠に子猿のことを云われるのが面白くねえ。
コンコン!
「ん」
「失礼します。副社長」
「うん?」
「水野先輩から連絡です。戻って欲しいと」
「あ、忘れてた。じゃあな。可愛い子ちゃん、今日のパーティー楽しんで来い」
「ありがとうございます」
誠が部屋から出て行く時、子猿の頭を撫でた。
また子猿も顔を赤らめてるし。
…気に入らねえ。
「子猿、ボケッとしてねえで仕事に戻れ」
「はい、失礼します」
ご丁寧に深々とお辞儀をして出て行く。
一切笑顔なしだ。
何か…腹が立つ。