小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―
教室に入りため息をつきながら、

自分の指定された席へ座る

もちろんだが、私が隣を通っても

誰も興味を示さなければ、

見向きもしない

そりゃ、知らない人だもんね

ましてや魅力がないわけだし、

誰も見ないよねぇ・・・とほほ

そしてチャイムが鳴り出し、

思い思いの場所いたみんなは

自分の席に座っていった

「はいはーい、席についてー!」

担任の先生が割りと大きな声で

ドアを開けて叫んで言った

元気な人ですねぇ、こんな朝っぱらから

そんな先生の第一印象は可愛い人、

メガネをかけていて、

それがすごく似合っていた

んー、可愛い人は何でも似合っていいですねぇ

先生は教室内をぐるーっと見渡してから、

みんなにこう告げた

「今日からみなさんは高校生です、

 学生としての責任を持って
 
 行動をして下さいね」

責任ですか・・・

軽々しくそんな思い言葉は

よくないと思うのは私だけでしょうかね

でも先生の言葉にはその続きがまだあって

「と、いっても、みんな中学とクラスメイト一緒だもんね~!幼稚園から一緒だから、今年でみんなも私も10年一緒なのよねぇ!高校でも卒業するまでこのメンバーだから仲良くしましょうね!」

・・・な、なんですって!

ちょっと待ってよ!ねぇねぇ!

みんな知り合いとか聞いてないよ・・・

いや、待て、聞いてたわ・・・

ここ一貫高のエスカレーターだったぁあ!

てことは・・・

私だけ知らない人って事ですか!?

でもまぁ、納得かな・・・

入学式早々、みんな仲良しって

ある意味ビックリだしね・・・

どんだけフレンドリーなんだよ!って感じ?

はぁ・・・

これじゃあ余計なじめないじゃん!えぇ!?

いままで作ってあったグループに

私がひょこっと現れたんじゃ、

どうもこうもないっしょ!!

これはヤバイ・・・マズすぎる!

私の高校ライフは友達も彼氏もできないまま、

青い春の桜さえ冬のままって事ですか!?

ヤダヤダ!そんなの絶対ヤダよぉおお!

もーどうしよう・・・かといって、

自分から

「私、小清水小豆!元気がとりえの女の子よ!よろしくねー!」

なぁんて言ったら間違いなく

ドン引きだよね・・・

ていうかさ、校門の前にクラス表あった意味なくない!?

エスカレーターでましてや、

10年間もクラス一緒なら

いらないじゃぁあああん!?


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