小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

...でもきっと迷惑だよね


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「私、好きな人いるんだ」

「へー、誰なの?」

神社の階段に仲良く並んで座っている

幼い男女

そこから聞こえてきた会話はこうだ

「ねえ、だあれ?誰が好きなの??」

「えー恥ずかしいもん。ヤダーあ」

女の子は恥じらい、顔を赤く染めた

そんな顔を見て、

男の子はますます

わからないという顔になった

「ねえ、教えてよー!」

「だから恥ずかしいもん!ヤダ!!」

「えーケチー」

文句を言いながらも、

男の子はニコニコと微笑みながら

女の子との会話を続けた

「じゃあ、僕も好きな子いるよー?」

「え、誰誰!?」

今度は女の子が男の子に詰め寄った

「えー秘密」

「えー!!何でー!?教えてよー!!」

「だって、教えてくれなかったじゃーん」

「う゛ーケチーィ」

先ほどと立場が逆になった

女の子は可愛く頬を膨らませながら

男の子を睨んでいた

そんな仲のよさそうな光景であったが、

次第に崩れていってしまう事を

彼らは知る予知もなかったのだった


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