続・俺様王子の初恋
「 泰雅?何してんのよ 」
「 ・・・見りゃわかんだろ 」
「 何やけくそになってんのよ 」
またうるさいのが来た。
甲高い声に耳を塞ぎたくなる。
「 まだ悩んでるの? 」
ソファに座り込む俺の背中を
バシッと叩いた美夏が笑って
「 悠太だったら、絶対に
”俺についてこい”って
言いそうなんだけどね 」
睨む俺の眉間を指差して、
”怖い”と言って再度笑った。
「 悩んでること、言うつもりないなら
早く決めるしかないんじゃない?
就職先、紹介してあげるわよ? 」
「 ・・・・県外だろ 」
「 当たり前じゃない。・・・っていうか
葵ちゃんから離れるのを
躊躇ってるの? 」