続・俺様王子の初恋
「 ・・・・んなわけねぇだろ 」
「 じゃあ連れて行くんですか? 」
「 ・・・・ 」
黙り込む俺を見て、
ふっと小さく笑いを零し
愉しそうに目を細めた佐野が
俺の肩を掴む。
「 ・・・無理、しない方がいいですよ? 」
そう言って口元を緩めた佐野の
手を振り払い、キツく睨むと
”痛いですよ、先輩”と手を
擦りながら俺に笑顔を向けた。
「 そんなに焦ってるとは思いませんでした 」
「 ・・・・黙れ 」
「 大変そうですね?三年生って。
俺”ら”はまだ一年ありますし
なんなら相談のりましょうか? 」
”俺ら”ってなんだよ。
仲良くもねぇくせに。
二年になって、クラスも
離れたくせに。