続・俺様王子の初恋





「 ”先輩”じゃないだろ? 」





俺の手を握っていた手を
握り返すと、葵が驚いたように
俺を見上げて、しばらく視線を
泳がせたあと、










「 ・・・・・・・・・・・・・泰雅 」






真っ赤な顔で、涙目で、震えた声で、
俺を呼んだ。






「 葵、知ってるか? 」


「 ・・・何をですか? 」






グイッ、と葵の腰を引き寄せて
耳元に口を寄せる。







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