青薔薇に愛を込めて




わざわい?

初め、何を言われたのか理解できなかった。
何がどうなって私が災いと言われなければならないのか。

次いで生まれたのは疑問と怒り。


早くこの国から立ち去れって。
なんなのよ、私だってこんなところ来たくなかった。

それなのに…



「ぬしはこの世の理を歪める存在。もとの世界へ戻るが良い」



反応を示さなかった私に、もう一度言う。

言われなくても、私だって早く戻りたいよ!


けれど、奥歯をぎりっと噛んで我慢。
ここでわめき散らしても何も変わらない。



「私が災いって、どういうことですか?」



冷静に、冷静にと心の中で繰り返し呟く。



「渡人とは本来神の采配によるもの。神の意思を受けし渡人は神の加護によって守られる」


ゆっくりと告げるローニャくんではない彼。
表情は険しく、私を睨み付けている。


少しの間思案するように黙りこみ、口を開いたときにはさらに私への嫌悪が露になっていた。



「だがぬしには神の加護はない。つまり神の采配ではないということだ。…この世にそのようなものが存在すること自体が災いであり、理を歪めるのだ」


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