強引な次期社長の熱烈プロポーズ
「初めまして。長女の朱美《あけみ》です」
「次女の裕美《ゆみ》です」


更に一歩室内に入ったところで膝まづいて2人は百合香に頭を下げた。


「あ··初めまして!あの、どうぞお席に···」


百合香は智の姉が出席してくれたことに胸を撫で下ろし、しかしどうしていいかとおろおろと二人に声を掛けると、人懐っこい笑顔で姉妹は顔を上げて席へ移動した。


「本当に申し訳ありません!!」

「いえいえ、そんな堅苦しい…大丈夫ですよ」
「そうですよ。お譲さん方もお忙しいのに、逆に申し訳ありません」


英治が深々頭を下げると、博行と保子が笑顔で返す。
百合香はちらりと智の方を見てみたが、いつものように表情を崩すことなく、ただひとつ、誰にも気づかない位の溜め息をついていた。


そして百合香が紹介をし始めた。


「え、と··父の博行と母の保子です。それと弟の···」


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