契約の婚約者
「自分の気持ちに気付いていないの?今の沙希、すごく可愛い顔している。こんな沙希初めてよ」


「どんな顔よ?」


「ふふ。恋している顔♪」


「アホくさっ!」


沙希は照れくさいのか、顔をプイと背ける。自分がどんな顔をしているのか分からないようだ。


奈央は何もかもお見通しといった顔で嬉しそうに微笑んでいる。


その瞳は好きなんでしょ、と言っている。




本当に余計なお世話だ……





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