契約の婚約者



「ねぇ、契約しない、カタギリさん?」




彼女はお見合いの席で、二人きりになった瞬間そう言った。


親に騙されるようにして連れて来られたお見合いの席で、始終膨れっ面だった彼女がその時初めて笑顔を見せた。



この時から惹かれていたのかもしれない。



彼女の強さに、そして----


自分にはない、その奔放さに……





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