光輝
総司の足音が、だんだん遠ざかっていく
ほっと胸をなでおろす
なんとかバレなくてすんだか…
安心したのもつかの間、私は、何だか違和感を覚えた
なんだか、この道場静かすぎないか?
さっきまで、お沙代さんがあんなに泣いてたはず
泣き声くらい聞こえてもおかしくはない
なのにこの静けさ
私は、恐る恐る振り返った
「っ!」
そこには、目に沢山の涙を浮かべたお沙代さんが、短剣を喉元に突き立てていた
「総司さんと一緒になれないのなら……あたしは死ぬ」
そう小さく呟いたお沙代さんの目は、酷く虚ろに揺れていた
だめだ、このままじゃ死んでしまう
私は、急いでお沙代さんの元へいく
そして、短剣を掴もうとした
だが、焦りすぎて掴めない
「もう!やめて、お沙代さん!」
手を伸ばしても、スルスルすり抜ける
「なんでよ!」
いくら叫んでも、捕まらない
ドンドンお沙代さんの喉元に近付く短剣
「お沙代さん!そんなことしたら、死んじゃう!」
誰か、誰かきて!
お沙代さんの首に、短剣が刺さる
「っ!」
苦しそうにかおを歪めるお沙代さん
「っ誰か!誰かきて!!」
叫んでも来ない
総司!
だめだ、総司は
「としぞーーーう!!!!かつたーーーー!!!誰かーーー!!!」