叶わない恋。





『夏希?お前謹慎1週間なんだって?』


家に帰るともう冬休みに入っている兄貴に笑われる。



「なんか文句でも??」



『お前、やってもないことをやった、

なんてウソついて何の意味があるんだよ?』


兄貴は呆れたようにあたしを見る。



「別に?ただ言い訳したって誰も聞いてくれないからさ。」


学校なんてクソくらえだよ。



『桐ちゃんなら聞いてくれるだろ?』


そりゃあ、桐ちゃんなら聞いてくれると思うよ?


でも桐ちゃん1人の力じゃどうにもならないんだよ。



「聞いてくれたんじゃない?

ってか余分なことだけはしないでよ??」


あたしは兄貴に釘を刺す。



『さぁ~それは分かんないねぇ』


ニヤッと笑う兄貴。



「マジ、本気でやめてよ??」


マジも本気も同じような意味なんだけどね?



『よし、なら何も言わない変わりに本当のこと教えろ』


と、兄貴に言われあたしはさっきの出来事を話し始めた。







< 138 / 426 >

この作品をシェア

pagetop