叶わない恋。





『あれ?夏希…??

怒った?』


あたしは黙ったまま桐ちゃんを睨む。




『わ、悪い!俺が悪かった!

だから俺のことキライにならないでくれ…。』


と、必死にあたしにすがりつく桐ちゃん。



「はぁ?誰がそんなこと言ったのよ?

勝手に妄想しないでくれる??」


あたしはそう言いながら桐ちゃんの肩に手を置く。



『あー?!


お前また俺のことからかったな?!』


と、まあいつもこんな感じの


あたしと桐ちゃん。




このときは…まだ、



桐ちゃんは顧問であたしのクラスの担任で



普通の教師とは違う臭いを漂わせる先生だとしか思っていなかった。




桐ちゃん。



なんであたしの中を土足で踏みにじるの?



必死で今までやってきたのにさ。


桐ちゃんのバカ野郎…っ!








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