叶わない恋。





『ミーティング始めるぞ。』


みんなは座って俯いている。


『まず、お疲れ様。


俺はみんなよく頑張ったと思うよ??


勝負には必ず勝つ者と負ける者がいる。



もっと…』



「ごめん、みんな。」


俺の言葉を遮って立ち上がった夏希。



夏希は俯いたままで次の言葉を発する。



「みんな、ごめん。


あたしがあんな甘い球投げたために…。


………ごめん。


主将のあたしがこの負けを作った。


………ごめん。」


夏希はずっと”ごめん”と言い続けた。


夏希がすべて悪いワケじゃないのに…。



お前が1番頑張ってたのに、



それなのにあの1球を悔やんで




……謝り続けた。






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