叶わない恋。
『多分ってなんだよ。多分って…』
陸は芝生の上に寝転がる。
「まあいいじゃん??
で、用があったんじゃなかったの??」
と、あたしが聞くと
『答えは分かってるんだけど、
どうしても夏希に言いたいことがあってさ…』
陸は眩しそうに目を細める。
『実はさ俺ずっと夏希のことが…
………………好きだったんだよ。
お前が桐島のことが好きなのは知ってる。
だから答えを求めるつもりはない。
だけど、もし辛くなったり寂しくなったときは俺を頼れよ?
桐島の代わりにはなれないけどな…
ん。それだけ…。
じゃあまたなっ!!』
陸は独り言のように呟いて屋上を出て行った。
陸……ごめんね??
本当はあたし気づいてたんだ。
陸があたしに好意を持ってること…
だけど知らないふりしてた。
でもね?純粋に陸の気持ち…嬉しかった。
ありがとね…?
陸。