空sora
いつものように屋上で先輩と話していた。







出来るだけ、明るく振舞った。









「私のクラスの女子は、料理が上手なんです」








出来るだけ笑った。









でも先輩は騙されなかった。











「ソラ・・・なにかあったのか?」












「・・・なにもないですよ。」












笑顔が引きつっていたのかな?









「ソラ・・・何かあっただろ?」











先輩は真剣な目で私を見つめる。














これ以上先輩と居れば、泣きついてしまう。













「ちょっと・・・・トイレ行ってきます。」











「待て・・・」











ガシッ








逃げようとしたが先輩にがっしり手首を掴まれてしまった。









「湊先輩・・・ほっといてっ!」











私は無理やり先輩の手を振りほどき













屋上を飛び出した。
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