緑の食事風景
性格形成
自分の記憶における
最も古い場面を

生涯忘れまいと
決めている。



自宅の玄関先で

出掛けようとする母を
泣いて引き留める、3歳の私。


母の不在はほんの数時間の事なのだが
幼い私にとってそれは
時間の問題ではなく

母がどこかへ行ってしまう

自分が家に取り残されてしまう

という目の前の事実が

怖くて心細くて堪らなかった。



私は必死で母に泣き付き

母はそんな私を
巧みになだめすかして、家を出て行く。
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