緑の食事風景
同僚は、黙って私の話を聞いてくれた。



もしかしたら、この人なら私のそんな事情を理解してくれるのではないだろうか。


私の過去を踏まえた上で

その考えは間違っていないと、肯定してくれるのではないだろうか。


話しながら、頭の中をそんな小さな期待がよぎった。



私が話し終えてからも、同僚は暫く何も言わなかった。


無理も無いと思う。


安易に励ましたり慰めの言葉を掛けられるような事ではない。


私は少し緊張して、同僚が何か言うのを待った。


随分長い間、沈黙が続いたように思われた。
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