絶対裏校則

俺はここに来る前、慶との同居がバレて教室でクラス全員に暴行されていた。
そして、慶が特別室から戻って来ると信じてみんなからの暴力に堪えていた。
しかし…あの日、慶は戻って来る事は無かった…何故だかは分からない。慶ならきっと俺の危険を察して助けに来てくれるはずだとばかり思っていた。

いつも俺の隣にいたのは慶だった。辛い時、悲しい時、寂しい時…どんな時でも慶はいつも俺の傍に居てくれた…
でも今はもう居ない…

暴力を受けた後、急に教室のドアが開いた。てっきり慶が助けに来てくれたんだと思って見ていたが、そこには黒い服を来た男が三人立っていただけで、慶の姿は無かった…この時俺は慶に見捨てられた…そう思ったら急に涙が溢れ出てきた。暴力に堪えて、慶が来ると信じて必死で我慢していたモノが一気に出てきたのだった。

そしてそこで俺の視界は無くなった…
気付けばここに来ていた。
真っ暗で…何処だか分からない…手は天井に吊された縄で縛られ、足だけが唯一自由に身動きが取れる…

静かな暗闇の中、何処からかドアの開く音が聞こえた。
誰かが入ってくる足音。

誰だろう…？

それすらも分からない。

しかし、入って来た者が誰なのかは一分も経たぬ間に明らかになった。