優等生な彼vs不真面目な彼





翔君を待ってる間


窓の外をぼー・・・っと眺めてたら


中庭に新田君の姿が見えた




・・・普段サボってるから

今日は先生に捕まって掃除をさせられてるらしい




面倒くさそうに頭をかく姿をしばらく見てたけど

途中ではっとしてカーテンを閉めた



ため息をついて机に顔を伏せる



一日が長く感じて、すっごい気疲れしたからか

いつの間にか眠ってた





・・・しばらくしてガラガラっ、てドアが開く音で目が覚めた




翔君だと思って顔を上げるけど

まだ意識がはっきりしてないから、彼の顔がぼやける




「・・・・・・ん、しょおくん?お疲れ様・・・」



つい口から出たその言葉に



和「・・・翔君じゃねーから」



聞きなれた低い不機嫌そうな声に

相手が誰だか分かって、一瞬で目が覚めた



「・・・に、ったく・・・?」

和「寝ぼけてんじゃねーよ」

「・・・・・・・・・ごめん」

和「・・・桜川と」

「・・・?」



和「うまくいったみたいで良かったじゃん」


「・・・・・・」

和「・・・なんか言えや(笑)」

「・・・・・・」

和「うれしくねぇのー?」

「・・・新田君に関係ないでしょ」




『良かったじゃん』なんて言われたのが悔しくて

つい可愛くないことを言ってしまう



和「そりゃぁそうですわな」



なのにこの間みたいに怒んない新田君に

もうあたしのことなんかどうでもいいって言われてるみたいで

悲しくなって足元を見つめた

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