シャボン玉の遠足
「竹、今日はいろいろありがとうな。なんかあっという間に終わってしまったけど。」


「いーえ、僕も楽しかったですし。来週、いよいよ合唱大会ですね。何か緊張します・・・3位までには、入りたい!!」



ばあちゃんから買い物を頼まれて、ついでに竹を駅まで見送る最中だった


夕日が眩しいくらい目に入ってくる。


「竹よぉ・・・今日は、お前の助けのおかげで松山とも話せた。感謝してるぜ。」


俺は、竹に改めて礼をいった


「もういいですって。大したことは何もしてませんよ。それより・・・」


竹は、押して歩いていた自転車を停めて自販機を指さす。


俺は、黙ったまま頷き小銭をとりだした。


ガシャーン


「はい。どうぞ。」


「ありがとう。」


この暑さに炭酸はちょうどいい。


喉の渇きにやっと開放された俺たちはそのまま近くのベンチに座った。



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