正直に好きだと言えなくて…
そんなある日のことだった―――
「えっ!寛人が目を覚ました!?」
『えぇ、ついさっきね』
「おばさん!今から行くね!!」
やっと寛人と会える―――
会ったらまず謝ろう
“遅刻してごめんね”
いや…
“私のせいでこんなことに
なってごめんね”
の方が良いかな?
私が1人で考えていると
電話ごしで寛人のお母さんが
何かを言おうとしていた
「おばさん?」
『あのね…明美ちゃん……』
「どうしたの?」
『実はね…寛人……
記憶喪失なんだって―――』