正直に好きだと言えなくて…





それから1週間が経っても
寛人は目を覚まさなかった

私と京ちゃんは毎日お見舞いに行った



「京ちゃん…」


「どうした?」


「このまま寛人が起きなかったら
どうなるのかな…?」


「明美……」



私だけがそんなことを思っている
なんて思ってないけど

不安でつい言ってしまった



「私、寛人がいないと……
嫌だよ!!
3人でまた話したいよ!京ちゃん…」


「大丈夫だよ、明美
あいつは明美を1人なんかに
しない奴だから…信じよ?」


「…ぅ、うん!」



大丈夫…私たちはそれだけを
望んでた―――








< 29 / 149 >

この作品をシェア

pagetop