魁桜
ビックリした…。手当てされるのが怖いって聞いてるのかと思った…。
そんなわけないけど。
『んー…別に怖くないですよ』
「どうして?」
『いてっ』
「あ、ごめんね」
口元にコットンを当てられたとき、ズキッと傷が傷んだ。
『どうして…って聞かれると困るんですけど…』
「あはは。んー、まぁそうか」
絆創膏を口元に貼って、小さく切られた湿布を頬っぺたに貼られた。
「…じゃあ。違う質問」
『何ですか?』
右腕を捕まれて、蘭さんの目元まで持ち上げられる。