英国喜劇リトレイス
「まだなんかあるんな?」
うざったそうに首元の髪をかきあげる。
いちいち仕草が様になっててムカつく。
「エルヴィス、兄貴が何にもしないんだったら、人員貸してくれよ。ジュダスにしろ革命にしろ、俺が止めてやる」
「嫌だな」
即答。
「何でだよ!」
噛み付くと、エルヴィスは肩を上下させるほどの大きなため息をついた。
「ディゼル、お前は人を使ったことがあるのな?」
「…いいや」
「戦争できるほどの人数をまとめることが出来るのな?」
「……」
実際問題、自信はない。
が、やるしかない。
だって、そうだろ?
頼みの綱がやらないってんだから。