英国喜劇リトレイス
「同じ……?」
俺がきょとんとして返すと、レイモンドはトレードマークのモノクルを指で押し上げた。
「今の状況は危うい。だから兄さんに協力を請い、鎮圧をしようと思ったんですよ」
「なるほど」
「だとして、俺はやらないぜ。政治なんか興味ないな」
エルヴィスが埃を落とし言うと、レイモンドは小さく眉をひそめる。
「僕は政治については言っていませんよ。この大ブリテン連合王国の平和の為に協力して頂きたいと、言ったつもりですよ」