英国喜劇リトレイス

素直に頷くことは出来なかった。
この力を失ったら俺はまた、何も出来ないただの甘ちゃんに戻ってしまう。

それに、ジュダスと戦う為には、この力は必要不可欠。

「……ディゼル…」

悩む俺に請うように絞り出された声。

「……わかったよ。しばらくは使わない。けどな」

安堵の息を漏らしかけたイアンが再び固まる。

「本当に必要だと思った時は、迷うことなく、存分に使うからな!」

「ああ」

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